脂質って聞くと「脂」ってイメージがあって、ちょっと悪者みたいな感じがします。
更に、脂質の中には中性脂肪とか、コレステロールなども含まれており、イメージが悪いんですけれど。
でも、これって本当かなぁ~、「脂質」って本当に詳しくないから!
ちょっと「脂質」を誤解されているようです。
脂質は、炭水化物・たんぱく質と並び、体内でエネルギー源となる三大栄養素のひとつです。
それでは、脂質についてご説明いたします。
脂質の種類には、
①常温で固まるもの(飽和脂肪酸)
バター、ヘット(牛脂)、ラード(豚脂)などがあります。
②常温で固まらないもの(不飽和脂肪酸)
オリーブ油、シソ油、魚油などがあります。
【更に、化学構造的な分類方法では、】
③単純脂質
種類としては中性脂肪があり、脂肪酸とグリセロールの結合したものです。
エネルギー源として生体の脂肪組織中に存在し、食品の中にある紙質の大半を占める。
④複合脂質
単純脂質が他の成分と結合した構造をしています。
たんぱく質と結合して細胞膜を形成しますが、エネルギー源とはなりません。
⑤誘導脂質
動物の体内に存在するステロール類でコレステロールもこれに属します。
脂質の働きについて
体内でエネルギー源の働きをします。
脂質1gで9kcalのエネルギーを生み出します。
また、脂質はエネルギー効率の非常に高い栄養素であり、使われなかったときは
皮下脂肪内や腹腔内に蓄えられ、体温保持や臓器の保護などの働きをします。
脂質はどれぐらい取ったらよいか?
年齢によっても違ってきますが、成人で1日あたりの必要なエネルギーの20~30%を脂質から取ると良いでしょう。
詳しくは、1日2000kcal必要な人であれば、脂質はおおよそ55g必要となります。
しかし、最近は食文化が欧米式になってきた傾向もあり、脂質の摂取量は増えています。
脂質の摂りすぎは?
脂質は体内で脂肪になり、取りすぎると皮下脂肪や腹腔内に溜まり、肥満のもとになります。
また、それが続くと生活習慣病の原因にもなり、内蔵型脂肪へと進んで行きます。
その結果、糖尿病やら脂質異常症に進展していきます。
脂質異常症の原因
脂質異常症の原因には、過食、運動不足、肥満、喫煙、アルコールの飲みすぎなどがあげられます。
これが進化すると内臓脂肪型肥満となり、脂質異常症にもなりかねません。
特に、お腹の中に脂肪がたまる「内臓脂肪型肥満」の方はLDLコレステロール(悪玉)や中性脂肪が多くなり、
HDLコレステロール(善玉)が少なくなりやすい傾向があります。
また、これ以外に遺伝子的な原因である「家族性高コレステロール血症」と呼ばれているものもあります。
この「家族性高コレステロール血症」の場合は、LDLコレステロール値が著しく高く、
動脈硬化が進行しやすいことが知られています。
親や祖父母にこのタイプがいれば、家族性高コレステロール血症の可能性が高いため、
まず、ご自身のLDLコレステロール値を確認してみましょう。
脂質異常症の症状とは?
多くの場合、脂質異常症での症状が表れにくく、見落としてしまうケースがあります。
これが脂質異常症の怖いところです。
脂質異常症の場合、ほとんどが動脈硬化などの血管を損傷する症状が見受けられます。
一部の場合、甲状腺機能低下症、副腎皮質ホルモンの分泌異常、糖尿病、腎臓病、肝臓病などが挙げられます。
脂質異常症の治療
治療は年齢・性別・高血圧・糖尿病の有無・喫煙の有無・家族の既往歴などを元にして
食生活の改善を目標に行われます。
脂質異常症がある場合は、重症化を防ぐためにコレステロール摂取量を一日200mg未満に抑えることが望ましいとされています。
また、動物性脂肪の代わりに魚や植物性の油に変えたり、コレステロールの吸収を抑えるために食物繊維を多く摂ること、
マーガリンに含まれているトランス脂肪酸の過剰摂取を避けることなどが挙げられます。
更に、一日30分以上の有酸素運動を取り入れたり、散歩、ジョギング、水泳などを取り入れましょう。
特に、糖尿病を持っている人などは、コレステロールや中性脂肪を低下させる処置が必要です。
まとめ
脂質は、とても重要な栄養素なのですが、その反面、取り過ぎる場合、肥満から始まり、
内臓脂肪型肥満や糖尿病などに発展していき、最後の脂質異常症になるケースがありますので注意しましょう。
また、これらの症状は普段から表れにくいので健康診断などの健康診断の数値には普段から注意しておきましょう。
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