今現在、日本は飽食の時代で食べ物が残って捨てられてしまう時代だそうです。
世界では飢えで死ぬ子供たちがいるのに「なんて、もったいない。」ことだろう。
とは言ってみたものの、実際は言った本人が食べ残しや好き嫌いで結構ものを捨ててしまっています。
困ったものです。
しかし、その飽食の時代を謳歌している日本も自国で作っている食物だけでは食べていけません。
それを日本の食料自給率と呼んでいます。
ちなみに日本の食料自給率は38%だそうです。
それ以外の62%は海外から輸入しているのです。
食料自給率をもう少し詳しく見ていきましょう。
日本の食料自給率とは?
まず、基本的には「食料自給率」とは、国内の食料の消費が、国内で生産された食料で賄えているかの指標です。
食料自給率には、「カロリーベース(食料自給率を熱量で計算する方法)」と「生産額ベース(金額で計算する方法)」があります。
日本の食料自給率は、基本的には「カロリーベース」で計算された数字が採用されています。
つまり、国民1人あたりに1日で供給される国産の食べ物を、国民1人に1日で供給される食べ物の総数の熱量で割っています。
2017年度のデータから算出すると
分子、1人1日当たりの国産供給熱量=924kcal
分母、1人1日当たりの供給熱量 =2,445kcal
答え、カロリーベース総合食料自給率=38%
となります。
これは食料自給率の推移から見ると毎年低下しており、1965年の73%から、2017年は38%となっています。
これを生産額のベースに変えて見ると
同じく、2017年度のデータから
分子、食料の国内生産額 =10.9兆円
分母、食料の国内消費志向額=16.6兆円
答え、生産額ベース総合食料自給率=66%
となります。
残念ながら、生産額の方は一部他の要素も入っているため、数字が大きくなります。
日本の食料受給率の変化
戦後直後の食料品が足りていない時期でも日本の食料自給率は88%でした。
その後、年々緩やかに自給率は下がり始め、平成に入った頃には50%を割り込み、
2000年代には40%前後で横ばいに推移しています。
そして、2017年度には38%まで落ち込みました。
戦後の自給率は、主食のお米を中心とした国内生産の食料品が中心でしたが、戦後の欧米文化が貼ってくるようになってからは、小麦を使ったパン食に移行して肉類や乳製品の需要が急激に増加したため食料自給率が悪くなっていきました。
日本の品目別食料自給率
お米を中心とした品目では自給している分野もあるのですが、パン食や肉食での品目が足りていない。
①穀物
お米=96%、小麦(パン、麺類)=12%、大豆(納豆、豆腐、その他)=8%
②野菜、果物
野菜=78%、果物=38%
③肉・乳製品
牛肉=42%、豚肉=53%、牛乳・乳製品=65%、鶏卵=95%
④魚介類
魚=58%、海藻=68%
となっています。
今後、世界の食料はどうなっていくのか?
世界の先進国では自国の自給率が100%を超えている国があります。
カロリーベースと生産額ベースで見ていくと
——————————————–中略——————————————–
となっています。
今後、今回のような世界的な新型コロナウィルスのようなパンデミックや世界的な恐慌が起きれば、
自国の生産したものは、まずは自国で使うことが優先されます。
中国が大量に食料を輸入している?
今回、世界が中国に対して風当たりが厳しくなった。
その上、中国における洪水被害やバッタの猛威に対する被害の拡大があり、
中国は多くの食料を買い漁った。
特に、大豆である。 中国の大豆の輸入量は6000万トンを上回っている。
中国は現在14億人の人口を抱え、2030年には人口が15億人に達する。
特に、近年中国を中心とした国際情勢が緊迫する中で自国の食料品を確保するために各国が奔走するのは目に見えています。
この時、自国の食料自給率が100%に達していないと、自国民が飢えるという社会現象が起きるのは間違いありません。
そのためにも、日本の食料自給率を上げておかねばなりません。
まとめ
今後、異常気象や天変地異などで国際的な取引がストップする可能性が増大します。
日本も日本型食生活を維持すれば、ある程度自給率は上がります。
しかし、現在の欧米からの食生活様式であれば、自給率はますます下がるでしょう。
今後、食料を海外に頼る政策は支障が出ます。
なんとか、国内生産でまかなえる体制を作って欲しいものです。
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