健康診断書が届きました。
その内容は、BMIの数値から肥満と判定されました。
自宅で調べて見ますと肥満症の危険がありますと書かれており、心配になってきました。
肥満症とはいったいどんな病気なのでしょうか?
お答えいたします。
今の日本の中年男性の約3人に1人は肥満です。
肥満には多くの危険が潜んでいます。
肥満の定義は、ふつうBMIでの計算(BMI=体重(kg)÷身長(m)÷身長(m))でBMI数値25以上あれば、日本では肥満と認定されます。
ところが、世界ではWHO基準のBMI数値が30以上なければ肥満とはなりません。
これは日本人が重度の肥満ではなくとも生活習慣病にかかりやすいために25が日本人の基準となっています。
でも、肥満は万病の元と言われるほど要注意な病気です。
それでは、肥満から肥満症までの内容を詳しくみていきましょう。
肥満と肥満症は違います。
肥満はBMIの数値が25以上を指しますが、では肥満症とはどう違うのでしょうか?
肥満とは、体脂肪が一定以上に多すぎる状態のことをいいますが、
「肥満症」は、医学的にみても減量の治療が必要な肥満体質の人を指します。
そのまま「肥満症」と診断されると病気扱いになります。
肥満症とは?
肥満が肥満症とみなされるかどうかは、肥満を原因とする疾患があるかどうかによります。
合併している疾患がある場合を「肥満症」と呼び、治療を有します。
BMIが45以上の肥満症の人は標準体重の人と比べ余命が13年も短くなるという報告もあり、
合併する疾患により危険度が増します。
また、BMIが35以上の肥満症の患者さんは「高度肥満症」と呼ばれています。
肥満からくる病気
肥満はさまざまな病気と関係しております。
例えば、高血症や脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病から、そこから引き続いて起こる心臓病やら脳卒中とも関係しています。
さらに、纐纈症ともなると合併する病気が増えます。
肥満症とメタボリックシンドロームはどちらが深刻?
結論から言うと「メタボリックシンドローム」の方がより深刻です。以下でその説明をします。
食文化が欧米からの洋風的な食文化、例えば、肉料理や乳製品の渡来で一挙に脂肪が溜まる確率が増えました。
このことにより日本人の肥満が増加しています。
まず、肥満を原因として健康を害していることが多く、特に、健康に影響の出る肥満を肥満症と呼びます。
ただ、実際は肥満症は病気そのものではなく、治療が必要な肥満を肥満症と呼んでいます。
それに比べ、メタボリックシンドロームも肥満症の一種ですが、内蔵周りに集まる脂肪により、
腹囲(おあなか周り)が男性は85cm以上、女性は90cm以上。
そして、以下の項目のうち2項目で該当があればメタボリックシンドロームと判定されます。
①血清脂質
中性脂肪150mg/dl以上かつ(または)HDL(善玉コレステロール)40mg/dl未満
②血圧
収縮期130mmHg以上かつ(または)拡張期85mmHg以上
③血糖
空腹時に110mg/dl以上
メタボリックシンドロームと診断されたら、早急な対処が必要です。
放っておくと高血圧や高血糖、脂質異常の状態から、糖尿病や動脈硬化、
それに伴う脳卒中や心筋梗塞など血管に関わるさまざまな生活習慣病に発展するリスクが高くなります。
このことからも明らかに、メタボリックシンドロームの方が深刻です。
メタボリックシンドロームの原因と対処は?
メタボリックシンドロームの原因は、明らかに過食と運動不足です。
どちらも体が脂肪を燃焼しきれずに体に脂肪を溜め込んでしまうことです。
メタボリックシンドロームは、主に、内蔵脂肪が原因ですので、減量として体重の5%をまず減量目標としてください。
そのためには食生活の改善です。
食べ過ぎや脂っこいもの、味の濃い料理には注意しましょう。
それと運動です。 有酸素運動を取り入れ、自分の体に無理のない程度の運動を毎日継続して行ってください。
肥満症に対する治療
肥満症に対する治療は、主に、内科的治療、栄養療法、運動療法の3つです。
しかし、これらの治療法でもなかなか減量はむづかしいため、減量を目的とした手術も開発されています。
最近は、無理なく減量が出来る薬やサプリもあるので販売元と相談しながら、試してみるのも良いでしょう。
肥満症のまとめ
このように肥満からくる病気は、それぞれ深刻なものが多く、命の危険も出てきます。
肥満になったからといってすぐに肥満症や他の疾患を併発するわけではないのですが、
将来に渡って肥満は万病の元であることを理解して気を付けましょう。
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