毎年、定期的にやってくる定期健康診断、あなたは軽く見ていませんか?
それとも「めんどうくさい」とは思ってはいませんか?
身長~体重、血液検査,X腺に最後に待っているバリウム検査。
やれやれと下剤をもらって「やっと終わった。」ともうすでに今年の検査は終わった。
と思っていませんか?
残念ながら健康診断は、診断が終了したから全て終了した訳ではありません。
2~3週間後に送られてくる健診結果をじっくり見るのが、一番重要なのです。
そこに書かれているのは、この一年間のあなたの身体での通知表なのです。
良いことも悪いことも真剣に診断書を読み、チェックしなければ健康診断が終了したことにはならないのです。
健康診断についてもう少し詳しく見ていきましょう。
まず、健康診断にはどんな種類があるのでしょうか?
健康診断の種類とは?
令和2年4月1日より生活習慣予防健診と呼称となりました。
【被保険者向け(任意継続被保険者を含む)】
①一般健診(年1回の定期検診)
診察、尿、血液検査、胸や胃のレントゲン検査で約30項目の検査がある。
該当年度において、35歳~74歳まで
②付加健診
一般健診に加えてさらに検査項目を増やして、生活習慣病の健康管理に活かします。
対象者は、一般健診を受診する方のうち、当該年度の40歳及び50歳の方
③乳がん・子宮頸がん検診
問診・乳房エックス腺検査(マンモグラフィー)による乳がん検査、子宮細胞診(スメア方式)の検査です。
対象者は、一般健診を受診する40歳以上の偶数年齢の女性で受診を希望する方。
④子宮頸がん検診(単独受診)
問診・子宮細胞診(スメア方式)による子宮頸がん検査を行います。
対象者は、20~38歳の偶数年齢の女性で受診を希望する方。
⑤肝炎ウイルス検査(任意検査)
B型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスへの感染の有無を調べるための検査です。
【被扶養者向け(任意継続被保険者のご家族の方を含む)】
⑥特定健診診査とは
特定健診は、メタボリックシンドローム(内蔵脂肪症候群)に着目して健診を行い、その生活習慣病の対象者向けに
保健指導を受けていただくための健康診断です。
対象者は、協会けんぽの加入者で40歳~75歳までの方です。
生活習慣病予防健診と人間ドッグの違いとは?
まず、特定健診は正確には特定健康診査と呼ばれ「高齢者の医療の確保に関する法律」に基づき受診が決まっています。
生活習慣病予防検診は令和2年の4月1日から愛称として名付けられたもので、特定健診に対して「生活習慣病予防健診」という愛称が付いたとだけで、多くの場合同じものです。
ただし、生活習慣病予防健診と人間ドッグは違っております。
生活習慣病予防健診とは?
一般的な健診を指します。
会社での毎年行われる定期健診で全員が受診することが義務付けられています。
そのため、利用者が料金を個人負担することはありません。
また、基本健診+胃がん検診+大腸がん検診などの一般的な検査です。
人間ドッグとは?
人間ドッグは、自己選択で申し込みます。そのため、自己負担が大半を占めます。
検査採用は、生活習慣病予防健診で行われている検査に加えて、超音波検査や他項目の血液検査など豊富なオプションから
選択することが出来ます。
また、その分検査時間も長くなり、丸一日から、長い場合で1泊2日と宿泊を伴う検査もあります。
このように検査が多項目に渡るため一般健診では見落とされがちな項目も調べることが可能です。
最新医療の検査はここまで進んでいる。
医療全般が日進月歩の勢いで進化しています。
過去においてわからなかった病気や症状を早期に見つけたり、予想することが出来るようになってきました。
将来かかりやすい病気を調べる、予測医学?「遺伝子検査」
症状が出ていないが、遺伝子の検査で将来かかりやすい病気を予測することが可能になってきました。
遺伝子の影響で病気になる確率は2~3割と言われています。
この場合、血液を採取して検査を行いますが、健康保険適用での検査は15種類程度となっています。
ただ、この検査は事前の病気の予測であり、治療ではないため、どのように今後自分自身でその病気に対処するかは、医療機関と相談しながら、決めて行かねばなりません。
がん健診が画期的に進化、「マイクロRNA」とは
1回の採血で13種類のがんと認知症を早期に発見できるという画期的な手法です。
13種類のがんとは、食道がん、肺がん、乳がん、肝臓がん、膵臓がん、胆道がん、胃がん、大腸がん、
卵巣がん、膀胱がん、前立腺がん、肉腫、神経膠症(しんけいこうしょう:グリオーマと呼ばれている脳腫瘍の一種)。
1回の採血量は約0.3mlです。
健康診断の3つの疑問?
医療技術と体制の進化により、私たちは健康診断ひとつにしても選べるオプションが多数あります。
その中で自分自身の身体の状況により選択肢が変わってきます。
一般健診と人間ドッグどちらを選べばいいの?
一般健診と人間ドッグの違いは、検査項目の数の違いと検査時間の長さ、それに比例する費用の負担額にあります。
当然、検査項目の多い人間ドッグの方が良いのですが、検査時間と費用を考えれば、普通の人は一般健診を選びます。
大きな病院と町の小さなクリニックとではどこが違うの?
大きな病院では設備も整っており、異常があったときも対応する診療科のスタッフが揃っている利点があります。
しかし、町のクリニックでは設備の点では大きな病院にはかないませんが、かかりつけ医として自分の体を診てくれており、
親身になって相談に乗ってくれます。
それを判断して、どこで健康診断を受けるかは、ご自身で決める問題です。
健康診断は1年に1回受けるべきか?
「毎年、健康診断を受けても数値は変わらないから今年は止めておこう。」とおっしゃる方がいますが、
それはたまたま、健康が維持出来た証拠です。
また、「健康診断に行ってもがんを見落とすことがある。」という方もいらっしゃいます。
しかし、健康診断で病気や将来病気になる恐れがあるケースを発見出来ることも往々にしてあります。
最低でも、1年に1回の定期健康診断は必要です。
健康診断の結果を理解する。
健康診断の結果は、「健康診断書」という形で送られてきます。
その健康診断書のトップに総合判定表があり、A~Fまでの判定結果が明記されています。
この健康診断書の判定結果に関しては、1年に1回の折角の健康診断に基づいているので、
軽く見てはいけません。
判定結果がAまたはBならば、問題ありませんが、それ以外の場合は再検診を受けるなりして対応してください。
また、所見で異常が認められたからと言って「病気がある」と判断するのも早計です。
しかし、「再検査」や「要精密検査」の場合は、対応の医療機関に相談して再検査を受けてください。
放っておいて手遅れになった。ということにならないようにしましょう。
健康診断まとめ
やっと、1年に1回の健康診断が終わりました。
それから2週間後、自宅に届いた健康診断書をじっくり見ましたか?
さらっと流し読みしてそれで終わりではなく、気になる項目を必ずチャックしてください。
1年に1回の健康診断書の「再検査」や「要精密検査」はあなたへの注意勧告です。
決して軽く扱うことなく再検査に行ってください。「手遅れになる前に!」
★自分でも出来る健康診断
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