暑くなってくると気になるのが、食品での食中毒です。
実は、過去に何度かそれに近い症状に見舞われました。
特に、印象深いのは大学生の頃、下宿先に冷蔵校も入れず机に置いていたペットボトルのお茶です。
症状としては食中毒まで行かなったでしょうが3日間、猛烈な下痢に苦しみ、学校にも行けませんでした。
翌日には内科に行くと「これは軽い食中毒で俗に言う食品に当たったですよ。」と診断され、カルテには胃カタルと書かれていました。
でも、その時の苦しみが今でも記憶に残っており、食中毒には気をつけています。
それはたいへんな経験をされたんですねぇ。
飲みかけのペットボトルでは、特に注意が必要です。
なんと、炎天下の車中(気温は30℃)で放置していたら、24時間後には菌は50倍にもなっています。
これはペットボトルに口を付けて飲むと口から雑菌が入り込み、一気に増殖するからです。
じゃ~口を付けず飲むと大丈夫かというとそうでもないらしい。
やはり、空気中から雑菌が入ってしまうらしい。
ペットボトルの栓を開けると早く飲み切るか、冷蔵庫に入れるかを考えることです。
それでは今回は「食中毒:について解説していきましょう。
食中毒といえば夏場に多いイメージがありますが、発生件数が意外と多いのは、冬から暖かくなり始める3月なのです。
更に、患者数でいえば12月が意外と多いのです。
しかし、近年、食中毒の件数は減ってきている。
食品の保存方法や加工技術の進化で近年、食中毒の発生件数や患者数は減少傾向にあります。
例えば、平成29年度 発生件数 1,014件 患者数 16,464人 死亡者数 3人
平成30年度 発生件数 1,330件 患者数 17,282人 死亡者数 3人
令和元年度 発生件数 1,061件 患者数 13,018人 死亡者数 4人
となっています。
直近3年間で見てみると減少傾向はあまり見えてこないのですが、確実に減少しています。
食中毒の原因について
食中毒の原因には、大きく分けて細菌による感染、ウィルス、寄生虫、自然毒、化学物質の5つがあります。
また、食中毒を起こす主な原因は、「細菌」と「ウィルス」です。
その細菌性食中毒が全体の7割~9割を占め、大半がこれに当たります。
食中毒の原因、その1.細菌性食中毒について
細菌性食中毒には、「感染型」と「毒素型」があります。
細菌性の食中毒、感染型について
感染型は、食品内で細菌が増殖して、その食品を食べたことで体内の腸管の表面に定着したり、
腸管細胞の内部に感染して起こる食中毒を指します。
感染型の原因菌:サルモレラ・腸炎ビブリオなど
細菌性の食中毒、毒素型について
食品内で細菌が出した毒素を食品といっしょに食べことで起こる食中毒です。
感染型の原因菌:ブドウ球菌・ボツリヌス菌など
食中毒の原因、その2.ウィルス性食中毒について
ウィルス性食中毒の大半は、ノロウィルスによるものです。
ノロウィルス性食中毒の特徴は、感染症も起こすウィルスで、
ノロウィルスに汚染された食物を食べるだけでなく、
感染した人の手指を介して食品に付着する二次感染も引き起こします。
ウィルス性の原因菌:ノロウィルスなど
食中毒の原因、その3.寄生虫による食中毒について
食品に付いた寄生虫により、引き起こされる食中毒の種類です。
寄生虫の原因菌:アニサキスなど
食中毒の原因、その4.自然毒による食中毒について
自然毒には、毒キノコやフグ、そして貝毒などの毒によって引き起こされる食中毒です。
食中毒の原因、その5.化学物質による食中毒について
農薬や有毒な金属などが食品や水などに含まれて起こる食中毒のことです。
細菌性食中毒の3つの対策について
食中毒の発生件数の3~4割を占めるのが、細菌性の食中毒です。
この細菌性の食中毒を防ぐには3つのポイントがあります。
①1つ目は、「菌を付けない」
例えば、生魚の表面に付いている菌が包丁やまな板に付着して増殖して、
他の食品に入り込み、その食品内で増殖してそれを食べた人が感染する・
【対策】肉・魚用の包丁・まな板に区別すること
トイレに行くときはエプロンを外し、トイレ終了後手洗いをする。
②2つ目は、「菌を増やさない」
食品は、冷蔵庫などで低音で保存して、早めに食品として使う。
また、出来上がった食品は、出来る限り早く食べることを心がけます。
③3つ目は、「菌を殺すこと」
食品を加熱することでほとんどの菌は死んでしまいますが、
保存中に常在菌が増えることがあるので、食べるとき再加熱してから食べる。
まとめ
食中毒といえば夏場をイメージしますが、意外と発生件数では3月が多いのです。
そして、患者数も12月が多いのです。
これには理由があり、冬場には感染力の強いノロウィルスが多く発生しており、
それが集団的に発生するからに他なりません。
そのノロウィルスへの対応は、菌を付けないことが求められます。
それには、「手指や調理器具等を清潔にすること」を保ち、「食品への二次感染を防ぐこと」です。
この対策が、意外と「新型コロナウィルスの感染」対策にも繋がるのです。
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